Empty Black Box,7つの世界を切り開くミニアルバム

7人組ブラスバンドEmpty Black Box待望のニューミニアルバムは、メンバー全員でリスナーに向けて制作した、ブラスロックな1枚。口語を意識したリアルな歌詞とアレンジの効いたサウンドは、音楽好きのみならず多くのリスナーを魅了する作品だ。

 

 

 

―全国流通が約6年ぶりになる、このアルバムに込めた思いはありますか。

Yatz:去年の6月位から制作に入って、とにかく聴いてくれる人の耳にどう届くのか、どう残るのかということを常に考えながらずっと作り続けていたという感じですね。1曲1曲、どうやって聴こえていくんだろう、どう届くんだろう。例えば歌詞にしても自分さえよければいいというそういう時代は過ぎて、いかにみんなの耳に残るのか、そこを考えながら、常にリスナーを意識しながら、レコーディングも含めてメンバーとも何度も話し合って作りましたね。

―聴いていてすごいメッセージ性の強いアルバムだなと感じました。

Yatz:昔から自分は口語っていう、日常会話で使う言葉でしか歌詞を書かない。例えば非日常的な、わかりやすく言えばアイラブユーなんて普段言うわけないじゃないですか。だからそういう言葉は使わずに、普段の会話の中で使うようなワードを意識して、後は言葉が持つそのメロディーというか、イントネーションというか、例えば、「いないいないばぁ」みたいなのとかとても気持ちいい。
―面白いですね。
Yatz:美しく書こうとか音がきれいに書こうとか考え出しちゃうと、どうしても非日常的なワードが出てきちゃって、そこにリアルは無くなっちゃうので。できるだけ身近に歌詞を感じてもらいたいんで。
―みなさんそれぞれのお勧めの1曲というのはどの楽曲になりますか?
Shinya:ホーンリーダーの僕的にはやっぱりホーンが1番目立つのがいいんで、「てやんでぃ」ですね。
ホーンセクションらしいフレーズが色々入れられる曲だったんで、作ってて楽しかったです。かなりチャレンジングなフレーズとかも入れちゃおうかなとか思えたし。
Tamuchin:僕は「いないいないばぁ」が1番好きなんですけれど、あえて違う曲で「ゾンビ・オンデマンド」。Yatzの書いた歌詞がすごく面白かったんで、それにつられてどんどんみんなで遊び心が湧いてきて、遊び心満載のサウンドになってますね。個人的には結構マイケル・ジャクソンが好きだったりするので、そのオマージュ的な部分も。
Yatz:俺はね、やっぱり「カーディガン」だね。もちろん曲もいいんですけど、自分で詞を書き終わった時に、自分的に手ごたえがあって、やっぱり詞を書く人間なんで、どうしても詞に目が行っちゃうんで、自分が書いているんだけど全部、自分らしい思いを1番込められたのが「カーディガン」。
―ライブを拝見しまして、CDの音源とはまた違う生の音の良さを感じられました。ライブでやる時は音の出し方を変えたりしますか。
Yatz:必ずCDより上に行こうということは意識してますんで、絶妙に引き算もするけど、もちろん足し算もするし、音源には無いような、ちょっとしたアレンジを加えることも。よりお客さんが乗りやすいように若干テンポを変えることも、もちろんあるし。そういうことはやりますね。
―このアルバムを通してファンの方々に伝えたいメッセージとは?
Yatz:とにかく良い作品が出来たんじゃないかと。作ったからには聴いてもらわなきゃ意味がないんで、俺たちが強く望んでいるのはこれを1人でも多くの人に届けるということであって、そのためには何でもするっていう、その覚悟を持っているし。俺らってショッピングモールでライブやったりもするんですよ。まずは聴いてもらうことで、ライブハウスから飛び出して、表でやることが多いんです。本当に自信あるし、とにかく1曲でもいいからまずは聴いてもらいたい。正直配信もあるんだけど、できることならこの1枚を通して全部聴いてくれたら、俺たちのことを分かってもらえると思うし、ライブとかも想像できると思うんですよね。そういうメッセージを込めてこれを作ったので聴いてもらいたいですね。

 

 

 

 

 

SEVEN’S DOOR
ELFA-1604 ¥2,000(税込)
ELEC RECORDS

NOW ON SALE

 

Empty Black Box PROFILE

Yatz(ヤツ・ボーカル)Tamuchin(タムチン・ギター)Taka(タカ・ベース)Yossy(ヨッシー・キーボード)Reo(レオ・トランペット)Shinya(シンヤ・トロンボーン)Shou(ショウ・テナーサックス) からなる7 人組ブラスロックバンド。通称「EBB(イービービー)」。結成当初から変わらず “ 自分たちの音楽” を真っ直ぐオーディエンスに発信し続けている。近年は台湾の「SPRING SCREAM」、2014 年から3 年連続で「横田基地日米友好祭」に出演。