Relay Column 株式会社スペースコア代表取締役社長 山田修

 

地域と音楽業界の活性を目指し
地方でのコンサート開催数を増やしていきたい

日本各地において様々な音楽コンサートが開催されている現代ですが、実際は東京や大阪といった大都市で、ほとんどの公演が開催されています。ところが、全国の主要ホールの数を見ると、大都市を除く500席以上のホールが約1000以上の数があるにも関わらず、稼働率が極端に低いデータが出ているのが現状です。地方のホールでコンサートが開催されることは少なく、コンサートを観るためにはバスや電車に乗って、大きな街に観に行くことしかできない点が問題と言えるでしょう。また、東京を中心に数多くのコンサート制作が行われていますが、地方との連携が上手く取れていないため、コンサートを開催できていないとも言えます。その他にも、地方のホールはコンサートができないほど予算が無いと思われがちですが、決してそういうわけではありません。多くはないけれど、文化予算として国(各省庁)、地方自治体、宝くじ基金、などの予算を基に、毎年計上しています。

今まで私が話したことも含め、地方でのコンサートを開催するに当たり、問題点を簡単にまとめると次の4つの項目があります。①公演の地方へ仕入先(地方のホール)がわからない②チケットの売り方がわからない③ホールの人材が2年ぐらいで移動してしまう④地方ホールの管理や運営についての知識が不足している
これらの問題を解決するためには、予算確保と人材の育成が解決への最大のポイントと言えるでしょう。これをクリアすれば「あなたの街のコンサート」が成立する訳です。

しかし、そこにたどり着くまでは茨の道です。地域文化の振興と文化芸術の発展事業を行っている団体などが、コンサートの運営、制作を頑張っているようですが、品質のよいコンサートを行うためには、全国のイベンター、鑑賞団体、興行屋の出番です。しかし彼らは予算が十分に無いと見向きもしません。そのために私は今、全国の見本となれるように限られた地域の予算の中で「近畿圏の連動コンサート」を提唱しています、2府4県の仲間と走り始め、数件ですが地方のホールからの支持も出始めており、読売テレビ事業局も応援しましょうと言ってくれています。地方の自主公演は音楽事業に関わる人達の支援が大変重要ですので、予算獲得、人材育成に力を貸して頂きたいです。もちろん、地域が中心になり、郵便局、日本青年会議所、農業協同組合、生活協同組合、地元放送局の連動を促し、活動していくことが不可欠です。住民に楽しんでもらうコンサートをモットーに、平日の夜公演からお年寄りに楽しんでもらう昼公演まで開催できればと。全国の会館が元気になるように、街の人々の笑顔が見えるようにと願います。

Profile

中川五郎、岡林信康、五つの赤い風船等で全国を飛び回っていた際、フェスティバルホールに出入りし、ステージの面白さに目覚める。その後、クリエイト大阪の設立に参加。郷ひろみのデビューコンサート、五木ひろしラスベガス公演等で制作兼舞台監督を務める。また、YMOのワールドツアーではステージプロデュースを担当した。